第一回 道士和江匪(1-4)
「どうする、河の真ん中だぞ」 雷先が心配そうな目をした。 「それより、ねえ、まずいよ」 李秀が、役人を指さす。怒っていた船头が、役人を灭多打ちにし始めている。雷先が念った。 「见ていられない。止めるぞ、钢先」 だが钢先は、肩まである赤茶髪をかきながら言った。 「まあ、なにしろ初めてだ、ゆっくりやろうや」 「おい、だらけてる场合か」 「兄贵は知らなかったのか?の噂を」 「?河べりの盗贼ってこと?」 李秀の问いに颔いて、钢先が説明した。 「ああ。単独で、民衆は袭わず、金持ちや役人だけが狙われてる」 その时、船头が橹を大きく振りかぶった。 「あの世へ送ってやる!」 そのとき钢先がさっと飞び出し、当たる直前、木剣の鞘で受け止めた。 船头が、不思议そうに钢先を见る。 「道士さん、あんたらには何もしないさ。なんでそんな男を庇う?」 震えている役人を见ながら、钢先は笑った。 「成り行きだ。俺たちはお前に用があるのさ、天平星」